空間と記憶

人は何かを記憶する時、その全体像を思い浮かべます。

 

その詳細や細部よりも物事を総括するような映像であったり、キーワードであったりとなるべく余分なものは除外し、記憶しやすいように頭の中に留めておくようにするのです。

 

それはその物事が自分にとって必要であれば直ぐに引き出すことができるからです。

例えば次のような例文を考えてみましょう。

 

「人類など多くの生命体が生存する天体であり、太陽系にある惑星の1つとなる。太陽から3番目に近く、表面に水、空気中に酸素を大量に蓄え、多様な生物が生存することを特徴とする惑星を地球という。」

 

これは地球という意味を示す文章なのですが、地球とは何か考えるとき上記のような文章をそのまま暗記するような人はまずいないでしょう。むしろ、多くの人は以下のような写真を思い浮かべてはいないでしょうか?

 

ここで注目していただきたいのは地球そのものではなく、その地球を引き立てる宇宙空間の存在です。

 

人は何もない空間があるから焦点を絞ることができ集中することができるのです。

 

例えば先の文章を以下のようにしてみましょう。

 

太陽系3番目 > 惑星

水、酸素 あり

※ 生命体が存在する

 

改行や空間を少し入れて必要な情報のみ記述するようにいたしました。

 

この方がずっと頭に入りやすいですよね?

 

実はこのブログ記事もお気づきでしょうか、文字をつめて書くのではなく文章の合間に空間を入れてみました。私の文書力はともかくとして、文字を詰めて書くより、ずっと記憶に入りやすいものになったのではないでしょうか?

 

そう、記憶力の極意はどこに必要な空間を配置するかに懸かっております。

 

 

 

 

2017年01月18日