知識より知恵を大切に

知っているか知らないかだけで、人の賢さを判断すること。これは今の時代、いやこれからの時代のために改めなければならないことと考えます。

テレビではクイズ番組がもてはやされ、ゴールデン番組の常連となっている日本に少し不安を感じます。何か問題には必ず正解があり、正解数の多い出演者が賢いとされ会場は盛り上がります。もちろん、バラエティとしてゲーム感覚に止めれば良いのですが、子供にこう言う番組ばかり見せていたのでは、世の中の判断力を見失ってしまうかもしれません。

今の時代、Googleなどインターネットを使用すればある程度の事柄であればすぐそれらしい解答が見つかります。知っているか知らないかなどの記憶力はほとんど無意味と言うか、評価されない時代が来るでしょう。

では何が大切になるのかと言えば、人間らしい間違いをすること、それにより経験を積むこと。これを繰り返し知恵を磨き、今までにない発見をすること。こういうことが今後必要な時代になるかと思われます。

知識と知恵には大きな違いがあります。ただ、知っているなどという物事は知識にしか過ぎません。その本質を理解しながら適切に使う判断力は知恵そのものでもあります。そして、この知恵は経験を積まなければ身につけることができません。

では良い経験とは何でしょうか?

私はそれは成功より失敗にあると思います。失敗から学ぶ経験は成功談より、心に残ります。

クイズ番組で言うのであれば、正しいとされる正解より、誤答の方がむしろ私は貴重と思います。誰もが考えない発想がそこにあるかもしれません。その誤答を導き出したプロセスは正しいかもしれません。

間違えることは恐れずに前向きになりましょう。

2017年06月03日