格付けと記憶

人は意識を持ち他者と自分を区別できるようになると本能的に格付けを行います。

 

これは人間に限らず、類人猿のボス猿や犬の主従関係、鶏のツツキの順位にいたるまでと集団社会を形成する動物にとって典型的な防衛本能ともいえる知的習慣でもあります。

 

特にどちらが強いかなどを図る認識能力は動物行動学の「タカvsハト」に代表されるように、それを持たぬ生物集団では致命的となりえます。

 

例えばタカは群れを作ることはなく、オス同士の喧嘩では相手に致命傷を負わすまで永遠と続きます。これは自分の力がどれくらいであるか、相手がどのくらい強いのかなどの認識能力の欠如に起因します。

 

一方でハトは集団生活の中で序列が形成され、強者と弱者がある程度決まるので相手に致命傷を負わすまで喧嘩を続けるということはまずありません。大抵、体を大きくして脅せば怯む相手は怯みます。ちょうど日本の政治のようにも思えてしまうところもありますが、考えようによっては賢いやり方とも言えます。

 

ちょうどこの防衛本能は孫子の「彼を知り、己を知れば百戦危うからず」として表現されてるように歴史を振り返ってみても同じことが言えます。特に弱小国でも繁栄した国家のほとんどはこの神髄を深く理解したトップの采配に寄るとも言えるでしょう。

 

「格付け」という言葉は少し汚らしく聞こえ、特に潔癖な日本人にとっては卑怯とも思われていまいがちなところもありますが、合理的にこの本能を理解し、むしろ人の記憶力に利用する考えはあってもしかりかと思われます。

 

私はこのiPhoneアプリCatch QuestionsではQuestionの格付けを行う目的として出題率という概念を取り入れさせていただきました。それは自分がその項目を得意なのか苦手なのかを認識し、効率的な学習に役立てていただくことを意図しております。

 

最近のアップグレードでは出題率順に並び替えることもできますので是非ご査収ください。

 

 

 

2017年02月04日