字幕単語帳で笑い

笑いとはなぜ起こるのでしょうか?他の生物と比べても笑いほど高度な神経反射を持つ生物は人間を差し置いて他に存在しないと思います。

生物学的には笑いは反射のスピードが速すぎるため、足のお皿をたたいた時に起こる無条件反射(うちの猫も激しくピクンとします。)のようにも思えてしまいます。ただ、足は同じ刺激でも何度もピクピク反応しますが笑いは同じ刺激を何度か続けると効果は薄れる傾向にあります。一方、その度を越えて故意に同じ落ちを続けたりすると、今度は少し笑いが生じたりすることもあります。俗に言うすべり笑いもこの一例でしょうか。

ではその一段上の条件反射でしょうか。条件反射は前提に学習が必要です。つまりある刺激を脳で事前に記憶する必要があります。パブロフの犬のようにベルを聞かせることで唾液が条件的に出てしまう反応がその代表となります。

でも私は笑いはむしろこうした条件反射とはかけ離れたところにあるようにも思えます。芸人さんのコントのネタ帳を先に見せられたりしたら、むしろ笑えたものが笑えなくなってしまうようにも思えます。想像を超えたり、予期せぬアクションをしてくれたりするところに真実の笑いというものが存在したりするようにも思えます。

したがって、私は笑いを動物行動学で言う知能行動に分類されると考えます。知能行動は学習や経験によって得た知識を超えて、新しいアクションを生み出すことを指します。笑いも、こういった知能行動ではないでしょうか?私はまさに笑いは創造と思っております。

余談が少し多くなってしまいましたが、このホームページで紹介しているCatch Questionsもこうした笑いに少しでも役立ててもらえたらと思っております。新年会、忘年会などの司会、結婚式のスピーチ、出し物、新入生や新入社員歓迎会でのコントなど笑いが必要とされる機会というものは突如やってくるものです。またゼミや学会発表、商品説明会などのプレゼンテーションの場面でも少し笑いを入れると聴講者のハードルをぐっと下げる効果も見込まれることもあります。こうした貴重な笑いを是非Catch Questionsを通じて練習していただければと思います。

では実際Catch Questionsを通じてどのように練習したらよいかを述べさせていただきます。あくまでも一例です。

Catch QuestionsはCatchワードとQuestionワードの二つの項目で分類されております。前者(Cワード)はフォルダ名、後者(Qワード)はファイル名とお考えいただければと思います。Cワードはプレゼンテーションの章と同様、場面想定や出し物、コント名などの分類に使用していただければと思います。そして難しいのがQワードの使い方ですが二人組のコントや漫才でしたら相方のよく言うセリフをたくさん入れてみるのがよいかと思われます。Qワードがたくさんたまるとテストモードを行うことができます。ここでランダム再生などができるので相方が次々とランダムにツッコミを入れてくるのに対し、あなたの返し(ボケ)を練習し録音することができます。予期せぬツッコミほど効果的な練習題材はないようにも思えます。一方、ピン芸人さんや司会やスピーチの頼まれごとで単に練習したいということでしたらQワードは話したい、伝えたい事柄を入力するとよいでしょう。Qワードに紐づくメモ帳も書き込むことができるためネタ帳として十分に活用いただけるかと思います。

本当にすばらしいプレゼンというものは自分の本当の言葉を発した時に体現されると思っております。うわべだけで誰かの言葉を装飾しただけのプレゼンでは大切な瞬間を台無しにしてしまうかもしれません。Catch Questionsはとっさに質問された時の反応を記録することを想定し、学習・練習することを目的としております。こうしたアプリを通じて自分の本当に求める表現というものを探していただければと思います。

すばらしい笑いを!